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教育資金贈与信託の注意点

 

 

30歳未満の孫や子に対して行う教育資金の一括贈与が、1人当たり1,500万円まで非課税になる「教育資金贈与信託制度」が、2013年4月からスタートしています。

『教育資金贈与信託』のコラムについてはコチラ⇒

 

まだ制度が始まって3ヶ月程度ですが、日本経済新聞によると、大手信託銀行4社で、この制度を利用した取扱金額残高が1,000億円を超えたそうです。「可愛い孫のために何かしてあげたい」という祖父・祖母の思いをがっちり掴んだ制度だということが、このニュースでもよくわかりますね。

 

この制度のウリは、1,500万円を非課税で一括贈与できることですが、対象の孫や子が30歳未満までに、信託した資金を使い切らなければいけないのが前提です。

では、30歳になって残ってしまった残高はどうなるかというと、贈与税の対象となるのです。

贈与税といえば、日本で一番高いといっても過言ではない税金です。

上手くこの制度を利用するためには、孫や子が30歳までに使いきれるように、孫や子の教育費のシミュレーション、それに見合った金額の信託が、とても重要になってきます。

 

では30歳までに使い切るための「教育費」とはどのようなものでしょう。

スタッフ間でも「こんな場合はどう?」「あの教育費は適用になるの?」と検討・調査していますが、そこはまだ始まって3ヶ月の制度、不透明な点もあることは確かです。

6月20日付日本経済新聞(朝刊)に、少しですがまとまった表が掲載されていましたので、転載します。

 

教育資金非課税商品のポイント

 

「孫を留学させたい」と思ってこの制度を利用しても、留学先への渡航費は、この制度の対象外になってしまいます。また、良い大学に入って下宿することになった場合も、下宿の費用は対象外です。

細かいお話ですが、学習塾で購入した参考書は、レシートがあれば制度の対象なのに、同じ参考書を一般書店で購入するとレシートがあっても対象外になってしまいます。

 

またこの制度を「相続税対策に・・・」と考えておられる方は、よく検討をされることをお勧めします。

一時的に相続財産を減らして相続税の対策をしたいと考えても、子や孫1人に対して1,500万円までで教育費にしか使用ができませんし、最終的に贈与税がかかるかもしれないリスクがあります。ご自身が想像するような効果は得られない場合もあるかも知れません。

 

金融機関でこの制度を利用して信託される場合は、よく説明を聞き、シミュレーションを行うことを忘れないようにしましょう。

 

 

平成25年7月17日

司法書士 李

 

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